カルフォルニアの日差しを浴びて、ヨセミテで深呼吸した夏休み。
日に焼けた肌は剥がれ落ちるし、肺の空気は入れ替わる。
だけれども、思い出は、新陳代謝しない。
あっという間の日々も体のどっかに残る。
サンノゼ空港からヨセミテ国立公園への道のりは、”すげー、すげー”の言葉が止まらない壮大さ、荘厳さ、広大さ。
巨匠の油絵のごときトンネルビュー。
粘土を捏ねて作ったようなハーフドーム。
宇宙戦艦大和みたいなエルキャピタン。
巨人の森に迷い込んだようなマリポサグローブ。
神話の舞台みたいだった。
そう考えているうちに時間は過ぎていく。
目標を達成できずに焦る自分と、この地に来ただけで満足している自分。
この二人が存在してた。
クライミングツアーとしては20点、旅行としては90点。
総合すると、55点で赤字といったところ。
これは、追試だなぁ。
今度は、キャンピングカーでツアーしたいね。
そんな話を仲間をしてた。
いつになるか、わからないけれど、必ずツアーしたい。
人生も一方通行だよな。
なんて、One way の標識を見て思う。
過去の出来事には戻れないけれど、消えることはない。
それに、未来に進むことはできる。
いつかまた、心に残るツアーへ行こう。