柏木三部作エピソード1 ラウンドヘッドオーバー

 

悪人(上) (朝日文庫)

悪人(上) (朝日文庫)

 

行く先が舞台の本を片手に飛行機に乗り込む。

旅に読む文庫も楽しみのひとつ。

読むのは三回目だけど、同じところで当然のように泣く。

上巻を読み終えたあたりで、福岡空港に到着。

思ったより、博多の風は冷たい。

資さんのごぼ天うどんをすすると、もう満足感が湧いてくる。

いやいや、まだ始まりなんだけどなぁと独り言ちり、腹ごなしに宿まで歩いていく。

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目覚めると、道路が濡れている。

傘をさして歩く人もちらほら。

ゆっくりスタートしよう。

コーヒーを淹れ、半分まで飲んだらミルクを注いでカフェオレに。

一息、二息ついてから、外に出る。

箱崎宮をお参りして、お願いごと。

蚤の市を覗いて、シャツをお買い上げ。

三息、四息ついたところで、箱崎駅から電車に乗り込む。

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黒崎駅から歩くこと一時間で河頭山。

憧れの柏木三部作。

いつか、登ろうと決めてから長い年月がかかったけれども、ようやく来れた。

長かった。

ロクスノの記事を読んでから、何年経ったんだろう。

頭の片隅にずっとあったけれども、なかなか行動に移せなかった。

情け無いと思ってたけれども、今ならわかる。

あの時はその時じゃなかった、今がその時なのだと。

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気持ちを抑え切れず、アップせずに取り付く。

高さより、ランディングが斜めなのが気がかり。

落ちる位置を確認しながら高度を上げる。

もう大丈夫だなぁという感覚。

それを信じてスメアしてヒールフック。

中央のポッケに左中指と薬指をねじ込む。

右手に差し出したカンテに左手も添える。

バランスが取れたら、右手でカチを握り込む。

リップを抱え込んで立ち上がる。

ここで落ちたら、まあまあな悲劇が頭をよぎるけれども、そんなつもりは毛頭ない。

第一部のハイライトシーンが静かに終わる。

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もう終わりかという今日までの名残りと、さあ頑張るぞという明日への活力。

改めて、旅の満足感が湧いてくる。

セッションした方が駅まで送ってくれた雨降りの撤収。

仕事の丁寧なとんかつ屋さんでの食事。

すごく刺激になった明太子工場見学。

なんだかわびしい一人のもつ鍋。

いろんなサイドストーリーがあったエピソード1もそろそろエンディング。

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もちろん、To be continued.

また来年。

延期になるかもしれないけれど、三部作は完成させる。

その時は、きっとやってくるから。

柏木三部作エピソード2に期待して、またのんびり、ゆっくりやっていこう。