遠い春よ。

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西高東低が、強まっては、緩む。

雪が積もったと思いきや、穏やかな陽が照る。

冬と春が交わる。

そんな季節の変わり目。

 

里山のパン屋さんから春の便り。

雪の下から、ひょっこり顔を出しましたよ。

リップは、まだ雪があるけれど、下部から側面は大丈夫でしょうと。

季節はまだ冬だけれども。

春の兆しに誘われて、霊山へ。

 

1日目。

足がしもやける。

シューズを履くのも、一苦労。

腫れた爪先で踏むスタンス。

それは、剣山を踏み締めるが如く。

もはや、登りではなく苦行。

シューズを履いては脱ぎ、足を揉む。

お経のように、ムーヴと文句を延々唱える。

嗚呼、無情。

諸行無常の鐘が鳴る(17時の時報)。

本日の苦行は終了。

 

2日目。

風強く、限りなく透明に近いブルーな空の下。

指は囁やく。

「今日は持ててますぜ、旦那。」と。

声を信じて、右手を出す。

思ったより、ええやんけ。

とほくそ笑む。

だけれど、春の陽気が水を差す。

雪解けで、スタンスが染まる。

悔しさで、胸が滲む。

陽はまた沈む。

 

3日目。

昨晩の食卓は、ふきのとうの天ぷら。

嬉しい反面、不安が募る。

暖かいと体は動くけど、フリクションがなぁと。

ちょっと気負い過ぎ。

良かったのは二〜三トライ。

だけれど、一度きりだったのが、三回出来た。

かすかでも、確実に前進。

春とリップは目の前。 

 

4日目。

前々日の雪が残る。

とりあえずリップの雪を掻く。

濡れていたので、ホールドを触るだけ。

持つのが辛かったカチも、悪いと感じない。

指と筋肉は、もう十分。

後は、精神面。

ここで、一手出すんだというね。

なので、心が強くなりそうな動画を見る。✳︎1

強くなるどころか、涙する。

 

5日目。

天気予報は午後から崩れる。

気持ちははやる。

焦りは生じる。

リップ手前までは抜群の安定。

だけれど、もう一手が出ない。

焦る、イラつく、雨がパラつく。

 

保持力と体幹的に無理では無いです。

自身過剰かもしれませんが。

それにも関わらず登れないのはなぜか。

メンタルとフィジカル。

ギアの噛み合わせが悪いのだと感じます。

馬力が強くても、ギア比によっては、力は伝わらない。

気持ちが弱くて、能力が活かせない。

顔が汚れて力が出ないアンパンマン

それが、今の自分なんでしょう。

 

登れなかった。

この耐え難き、忍び難き現実。

悔しく感じても、後悔はしません。

挑戦したのだから良いじゃない。

少なくとも逃げなかった。

過去の自分と向き合ったのだからと。

当然、諦めたわけでもありませんしね。

 

花見山の交通規制も始まりました。

福島の桜開花予想は4月下旬です。

もはや、春。

お花見シーズン。

ちょっとフリクションが心配です。

でも、もう少し粘って見ようかと思います。

楽しみにしている方々には、悪いけれど。

とんでもない花冷えを期待しています。

 

✳︎1Your body language shapes who you are
https://www.ted.com/talks/amy_cuddy_your_body_language_shapes_who_you_are