いつか、きっと。

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昨年末から触り始めたカンテ。

スタンスあるし何とかなるだろう。

と思ったのは最初だけ。

すぐにのはずが、いつのことやらに。

 

まず、門前払い。

離陸がままらない。

思ったよりも、傾斜が強い。

お約束通りに、ホールドとスタンスは欠ける。

ちょっと妥協し、ようやくスタート(下の岩をオッケーに)。

 

一難去ってまた一難。

ガバカチ取れても動けない。

だから、カンテは嫌いと一人言。

毒付きながら、ホールドを探る。

 

デッドでたたく。

ただただはたく。

布団干しのように無心でたたく。

高度を上げては下げ。

位置を奥から手前へ。

何度も探る。

 

人生は山あり谷あり。

場所が掴めてきた矢先、手首痛める。

だから、カンテは嫌なんだと一人愚痴る。

テーピングを巻き、ムーヴを固める。

 

ライミングをする日の朝。

THERMOSに、熱いコーヒーを注ぎながら思う。

今日は、登れると。

車中で、ちょうど良い温度のコーヒーをすすりながら、思案する。

今日は、このムーヴで行こう。

岩場で、ぬるくなったコーヒーをガブ飲みしながら、悩む。

「いつ」、登れんだろと。

 

次回かもしれない。

またその次回かもしれない。

その「いつか」は、起こらないかもしれない。

でも「いつか、きっと」を信じて、僕等は岩場に向かう。

いつ出来るかは、わからないけれど。

 

どれだけ、強く願っても。

どれだけ、指皮をすり減らしても。

その時が、来ないこともある。

それは、分かってる。

その時は、準備をしていない者を訪れない。

これも、知ってる。

 

だから、今日も私はカンテをはたく。

手首は痛いし、嫌になることもある。

マットが滑り落ちて、腹が立つ。

傷みも忘れて、喜ぶこともある。

スタンスの一つ上げられた。

mm単位に一進一退に、一喜一憂する。

もう少しかなぁと。

 

恐らく、来週も私はカンテをはたく。

そして、再来週も私はカンテをはたいている。

いつか、きっと、絶対に、と願いつつ。

そんな気がする。