小川山遠征-ハートに火をつけての巻。

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昨日の敗退の不甲斐なさ。

今日も駄目だろうという不安。

腰は痛いし、筋肉痛。

どうも、やる気が出ない。

ちょうど、クリーンクライミング小川山というイベントが開催されていたので、気分転換に参加しました。

 

杉野さんの挨拶。

兼原さんの講習。

話の内容もさることながら、二人からほとばしるクライミングが好きなんだなぁというオーラが良かったです。

消えかけていた自分のモチベーションが、ぷすぷすとくすぶるのを感じました。

 

とはいえ、どうせ駄目だろうという気持ちを抱えたまま、クジラ岩へ。

若林さんと合流し、緑のマントのトライを見学。

「あと何年かしたら登れるか。」

とさらりと言いながら、体現してきた立ち姿を見て、ようやくハートに火がつきました。

 

前日の反省を踏まえて、ムーヴを修正。

ポケットに足を突っ込む作戦へ。

遠いクロスでピンチをつまみ、右手をプッシュ。

左足をポケットにねじ込み、右足を上げていく。

体制が安定したところで、ピンチをアンダーに持ち替える。

後は、夢中でポケットに飛びつき、必死にマントルを返しました。

ようやく、グロバッツと課題を共有することが出来ました。

 

あの時、あの雑誌を読み、憧れた課題。

その上に自分がいる。

この感動は、何にも代え難いです。

少しは、強くなれたんだなと思うと、ちょっと涙ぐみました。

ちょっとだけれど、成長出来た気がした1日でした。

 

 

小川山遠征-林の中での巻

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1年半振りの小川山。

ここには、死ぬまでに登りたい課題が二つあります。

グロバッツスラブとtwo monks。

これは、どうしてもやりたいです。

もちろん、理由は見た目がかっこいい。

以上。

と言いたいところですが、初登者の影響が大きいです。 

 

グロバッツスラブは、初めて買ったロクスノに載っていたのを今だに覚えてます。

一本指のポケットなんて持てるんだと驚きました。

Ninja の記事を読んで、かっこいいよ、グロバッツと素で思いました。

 

two monks は、クリス•シャーマが開いた課題です。

自分が登り始めた頃のスターといえば、デイブ•グラハム、トミー•コールドウェル、そして、クリス•シャーマだったと個人的に思います。

Dosage も出たばかりで、アホみたいに観てました。

特に、シャーマのRealization は、鳥肌が立つくらい衝撃でした。

 

いつか、ああいう風になりたい。

きっと、なれる。

そう、一度は思いを抱くのではないでしょうか。

影響を受けたクライマーに近づける(そんな気がするだけ)。

まぁ、理由は何にせよ、登りたいものがあるのは良いことです。

 

今日は、グロバッツスラブをメインにトライ。

もう何度、この林の中のボリダーにきたことか。

左足よ、もう少し、もうちょい、上がってくれ。

そんなことを繰り返している内に、心の灯火が揺らぎ始めたので敗退。

経験上、独り言が多くなった時は登れないので移動しました。

少しだけ、かじったTwo monks 。

得意のカチも、よれよれで、指が開いてしまう。

不完全燃焼で終わりました。

 

小川山に来る理由は、この二つだけ。

だけれども、まだまだ来ることになりそう。

毎回、自分の弱さに意気消沈してしまいます。

だけれども、諦めずにやり続けよう。

初登者の二人を尊敬するのは、今だに第一線で活躍していることです。

ストイックなグロバッツと笑顔が素敵なシャーマ。

強くはなれなくても、こういう部分は見習いたいものです。

その体現が、小川山に来る本当の理由なのかもしれません。

小川山遠征-風をあつめての巻

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たまに、どこか遠くへ行きたい気分になる。

そういう風が、心に吹いたら、出かけよう。

そう考えるようになりました。

行きたいと思った時が、行くべき時期なんだろうなと。

新田次郎さんの小説「武田信玄」を読み、広告でシュテファン•グロバッツさんの姿を見たら、行き先は決まったようなものです。

ということで、長野へ。

 

そんな場合じゃない。

と、これまで心の風に抗ってきました。

じゃあ、どんな場合だったのよと聞かれても、今となってはわかりませんが。

とにかく、必死にしがみついていたのでしょう。

逃げたら負け、というくだらない意地にとらわれて。

時には、一度手を離して、遠くから見た方が良かったのですが。

そもそも、離れることは、逃げるのではなく、間合いを取ることですしね。

 

心に風が吹くのは、何かに息詰まっている時のような気がします。

周りが見えてないから、ちょっと視野を広げてごらんという合図ですね。

近頃は、クライミングも狙いの課題に手詰まり、シューズのソールを消費するだけでした。

もちろん、諦めたわけではありません。

ちょっと距離を置いてみる。

そういう時期なのでしょう。

 

"風をあつめて、蒼空を翔けたいんです。"✳︎

はっぴぃえんどを口ずさんで、磐越道をひた走る。

その蒼空が、小川山というのは、何ともスケールが小さい気もしますが。

でも、その人が行きたい場所に、小さいも大きいもないですね。

行きたいと思った時に、行きたい場所へと向かった。

たまには、風に身を委ねる。

その気持ちを大事にしたいです。

 

✳︎はっぴぃえんど  風をあつめて

ホットドッグ。

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社員旅行のディズニーランド。

ゲートをくぐることなく、パチンコに行った先輩とクライミングジムで登った私。

ポンコツ社員だった我々。

それぞれの夢を追いかけ、違う舞台へ。

そんな先輩の夢の形を見てきました。

 

キレイだなぁ。

そんな第一印象を受けました。

パラソルがアクセントの白い建物。

肉のピンクと脂の白のグラデーションが美しいハム。

健康的な小麦色の肌をしたパン。

明るいスタッフの笑顔。

どれも、キラキラと輝いていました。

 

久しぶりに会う先輩も相変わらず。

ボロボロの帽子と擦れたTシャツが妙に似合う。

でも、清潔感がある。

むしろ、神々しさを醸し出す。

職人さんです。

 

そんな職人のホットドッグを頬張ると泣けてきた。

このホットドッグを世に送り出すまでの、日々と情熱を思うと。

思い描いたことを形にするのは、生易しいものじゃない。

だから、美しいと感じるのでしょう。

力強く、美味しい、ほんわかしたホットドッグでした。