心の里帰り。

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福島生まれ、宮城育ち、沖縄仕上げ。

それが、我が半生。

この3つの場所で、出会った人たちが自分を形成しているんだな。

そんなことを考えた3泊4日の沖縄ツアー。

 

ジャック•ジョンソンにハマったこと。

へろへろになりながら過ごした研究室。

具志頭と辺戸岬でのクライミングの日々。

青い空、大きな太陽の下、さわやかな潮風とともに思い出が流れる。

 

ラジオから流れるジャック•ジョンソンの”Traffic in the sky “。

偶然ってあるもんだなと、ウチナーグチのパーソナリティに心の中でありがとう。

東廻りで北上すると楚洲の看板。

暑い中、ウコン掘りをしたけど、もうやりたくねぇなと懐かしむ。

辺戸岬に行けば、知り合いと再会し、リードをさせてもらう。

相変わらずのトゲトゲホールドと友人が、岩登りにのめり込んだ日々を思い出させる。

 

帰りたくないな。

その一方で、東北シックにかかるのがわかる。

帰りたいな。

福島、宮城の寒さに触れれば、また沖縄が恋しくなるのに。

帰りたくないよで、帰りたいよ。

そう言わせてくれる場所と人の存在。

そのありがたさたるや、この上なし。

チャーシュー。

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復興という言葉が好きじゃない。

なんだか、後ろ向きな気がして。

戻らないものもあるし、戻れない。

だったら、前に進もうよ。

言い方の違いだけなんだけど。

そう、考えてしまう。

震災から7年。

今年も、エネルギッシュな人達に会いに南相馬へ。

 

故郷の農家さんの力になりたい。

そういう思いを持って、帰郷し2年。

何も出来ないでいる。

逆に、エネルギーを頂いているような始末。

そもそも、口に出るのは絵空事ばかり。

現実を見つめてなかった。

いや、わかってなかったというのが正しい。

 

努力すれば何でも夢は叶う。

それは、ちょっと違う。

努力すれば叶う夢もある。

これが、しっくりくる。

現実的に、何が出来るか。

具体的に、農家さんに出来ること。

それって、何だろう。

見えてきたような、わかってきたような。

 

震災前よりおいしい豚肉は作れていないそうだ。

それでも、今のベストを出していこう。

と、試行錯誤しているよう。

“孫がオレの豚で作ったチャーシューなんだ。”

と恥ずかしそうに、ほんのりピンクのロースを愛でる。

“ちょっと塩気が足りないんだよなぁ。”

と言いつつ、自信たっぷり、厚切りを勧めてくる。

前向き過ぎるよ。

 

そんな大好きな人達の力になりたい。

といっても、顔を出すことくらい。

たった、それだけ。

それだけでもいいや。

それだけでもいいんだ。

今、この身で出来る何かをやっていこう。

あとはトぶだけ。

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時々、どうしても登りたい課題が出来る。

登りたい課題なんて、星の数ほどあるけれど。

今、この時、どうしてもってヤツ。

そいつが立つ場所は、雪でシーズンオフ。

「カチさんの車じゃ無理です。」

数日前に先行した友人から連絡が入る。

「行ったら、遭難してたね。」

と諦めの返信を打つ。

その裏で、メラメラ燃えたつモチベーション。

じゃあ、歩いていってやろうじゃないのと。

 

案の定、道路は圧雪。

でも、気持ちは萎えない。

ラッセルする覚悟で来たんだから。

とはいえ、こうして歩く雪道も悪くない。

ざくざく、道路を歩く。

ぽかぽか、体は温まる。

ドキドキ、胸が高鳴る。

 

すっかり気を良くして、今回のテーマソングを鼻歌う。

THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのバードメン。

ムーヴを思い出しながら、口ずさむ。

動きは完成しているから、あと一手。

スタンス上げて、あとはデッドするだけ。

“一目見たなら、あとはトぶだけ”

そう、あとは跳ぶだけ。

 

岩場も雪化粧。

駄目かなとヤツの様子を伺う。

リップは白いけど、大事なところにはない。

今日が、その時だったのだと、気合いが入る。

スタートで戸惑ったり。

足がスリップしたり。

気分を落ち着かせた3トライ目。

 

スタートの痛いカチが心地よい。

粒がソールに食い込むのが足先から伝わる。

バランシーな二〜三手目を指力でねじ伏せる。

いつもは疎遠なクロスも今日は身近に感じる。

スタンスをちらりと見て、踏み直す。

力いっぱい引きつけて、肘の角度は90°。

リップはガバ。

よし、あとは翔ぶだけ。

 

登れてしまうと、あっけなかったなと思う。

とはいえ、開拓当初からのプロジェクト。

何年ごしやら。

この課題のために、いろいろ意識してきた。

習慣づけた腹筋と腕立て。

家での懸垂とキャンパ。

おやつにゆで卵。

それらが、指を強くしてた(と思う)。

 

思い返せば、いろいろなことがつながってた。

片道10kmのチャリ通勤。

昨年通った安達太良のアプローチ。

放置されて歩いた豊田。

これらがあったから、歩いていこうとなった。

 

それらが、本当に功を奏したのかは謎。

こういう妙な熱意は、金にならないと知ってる。

だけれども、無駄にならないと熟知してる。

いや、今まで知ったかぶりだった。

今日、本当に思い知ったんだ。

何か、意味があるんだって。

 

さて、次はどいつだろう。

いろんなところに、いっぱいいるけれども。

今、その時、どうしてもというヤツは一つだけ。

そいつを見つけたら。

さあ、あとは飛ぶだけ。

豊田遠征-生きててよかった、そんな夜を探して-

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遠足前の小学生のよう。

心を踊って、眠れない。

久しぶりの豊田遠征。

テーマ曲は、フラカンの”深夜高速”。
“生きててよかった、そんな夜はどこだ”

さあ、名古屋へ。

 

一番遠征で来てる岩場が豊田。

といっても、大半が出張ついで。

純粋に登り目的は初めてかも。

で、まともなシーズンも初。

気合いが入らないわけがない。

 

もう何年も前からやり続けてる文明開花。

ムーヴを一から練り直しながらマシンガントライ。

お前、指皮大丈夫なのか。

と心配されつつ、カチを握る。

温泉に早く行こう。

とプレッシャーをかけられても、半ば無視してスタンスを踏む。

居残りでいいで。

という言葉に甘え、割れた爪をテーピングでぐるぐる巻く。

 

つるつるの指皮で、細かいホールドを握る。

第一関節に親指を添えて、もう外れんなと。

寒さで感覚のない足で、テカテカの結晶を踏む。

グリグリねじ込み、信じてるよと。

欠けた爪先で、ガバを掴む。

もう離すもんかと。

 

ままなりそうで、ままならない。

努力じゃ、どうにもならないこともある。

だけれど、たまに、こうして何とかなる時がくる。

だから、頑張れる気がする。

5年の月日を経ての完登。

自然と涙が流れた。

 

夜は、登りの話と各地の土産を肴に乾杯。

とっとと夜が明けて。

さっさと朝よ来い。
そんな風に、やさぐれてた。

もうちょい、もうちょっとだけ、この夜が続いて欲しい。

こう願うのは、いつ以来だろう。

 

でも、名残惜しい夜は去っていく。

ああ、楽しかったなって。
また、陽が登る。
さあ、頑張ろって。
んで、夜の帳がまた下りる。
Good night じゃなくて、Bad night もある。

Too bad night だってあるけれども。

たまには、こんな夜を過ごしたい。

 

お世話になったみなさま。

素敵で、楽しい夜をありがとう。

素うどん。

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最近、コレクターズを初めて聴きました。

以前から、存在は知っていたものの、衣装が衝撃的過ぎて敬遠していました。

この人達はヤバいだろうと。

で、実際には、良い意味でヤバい人達でした。

若造が歌ったら薄っぺらいラブソングも、おじさんが叫ぶと重厚な愛の歌に聞こえます。

“神さま、時間止めて、このままキスさせて〜"

冷静に考えると、おっさんがそう囁くのも怖い気もしますが。

ともかく、人は見かけによらないなとつくづく思います。

 

よくよく考えると、好きなバンドは見た目とは裏腹にというのが多い。

ランシドもあんなモヒカンだけどポップだし。

マッドカプセルマーケッツも名前からは想像つかないキャッチーさだし。

物事を表面だけで判断してはならないと、改めて感じた次第です。

 

自分も誤解されている気がします。

時々、「ストイックだね。」と言われます。

自分勝手なクズ。

と、自分では思うのですが、他人から見ると違うようですね。

他人も、自身も、自らを誤解している感じです。

いずれにせよ、同一人物なんだよなーと思います。

恐らく、みんなが思うほど、ストイックじゃないし、自分が考えるほど、クズじゃないんでしょう。

そこそこストイック、まあまあクズくらいですかね。

 

ストイックと言われ、演じてた部分もあれば、クズと思い込み、卑屈だったこともありました。

だから、誤解したのかもしれません。

なるべく、素でいようと思います。

カッコつけたい時もあるけれども。

うどんだって、何もかけない方が、麺そのものの味が伝わるのだから。

と言うものの、せっかくだから、もうちょい、ストイックなヤツと誤解されていようかな。

ま、すぐにボロが出るんでしょうけど。

101回目のクライミング。

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今日で、年間岩場101日目。

30分という時もあったので、101回目と言うべきでしょうか。

まあ、大事なのは、量より質です。

下手な鉄砲は、数を打っても当たりませんね。

思うような成果は、得られてないです。

とはいえ、楽しんでます。

そういう意味で、質の高い登りはしているのかもしれません。

 

一人で通い続けたアプローチ。

クソ暑い中での無謀な花崗岩へのトライ。

雨の日の岩探し。

仲間とのムーヴ談議と馬鹿話。

遠征での友人との再会。

熊との邂逅。

岩場の整備に掃除などなど。

フルーツパフェのように、充実しています。

 

純粋にエンジョイする。

それが大事な気がします。

初登、グレード、課題、ジム、リード・・・

いろいろあるし、何でもいいのですが、自分なりの価値観を持つことが大事かなと思います。

ライミングの魅力は、人それぞれですから。

みんな、違う物差しを持って当たり前です。

 

経験上、無理して他人に合わせると苦しくなります。

理由はどうあれ、登りたい課題やスタイルを決めるのは自分です。

誰それが登っているからとか、これが出来ないと恥ずかしいとか考えると、途端につまらなくなってきます。

振り返れば、自分がやりたいことを見失っていたからでした。

今は、ボルダーが楽しくても、後々、ジムにハマるかもしれません。

それで、良いんだと思います。

物差しの色、デザイン、大きさだって、いろいろあるのだから。

その好みは、時代や心情に合わせて変化していくものです。

変わらなくても良い。

ともかく、「自分で物差しを探して選ぼうぜ。」と自身に言い聞かせてます。

 

でも、楽しい本当の理由を知っています。

いや、ようやく気が付きました。

あの岩場に行った、あの課題を登った。

一般社会では理解し難い喜び。

それを、「すげーな!」、「やったね!」と分かち合える友人。

自分みたいな堅物を受け止めてくれる場所。

今、そういう人に囲まれ、そういう場にいるのが分かる。

だから、楽しいんだろうな。

課題を落とせたら、もっと楽しいのになぁと思った101回目のクライミングでした。

センス無いです。

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わかりあえないYou &  I 。

一緒に暮らし始めて一年半。

相容れない二人です。

いまだ、撫でたことすらありません。

基本的に、動物が苦手なんでしょうね。

とりわけ、ネコは。

生き物が相手の仕事なのですが。

改めて思います。

動物を飼うセンス無いです。

 

動物好きな人は、不思議な感覚を持ってます。

ムツゴロウさん的なやつです。

エサが欲しいのか。

甘えているのか。

遊びたいのかなどなど。

気持ちを察するとでも言うのでしょうか。

その筆頭が、ピーター•ラビットの著者であるビクトリアさんな気がします。

動物の仕草を生き生きと描写し、動きを擬人化した文章は、動物好きにしか書けないと思います。

 

一方、自分は機械的に判断しています。

例えば、エサを食べない→水が足りないor熱がある。

気持ちを察するというより、経験から推察している感じです。

だから、食べてる量や体重などの数字を介さないと動物の状態を判断できません。

言い換えれば、センスがないから、数字でカバーしているのかもしれませんね。

 

とはいえ、動物は好きです。

だから、このネコのことを理解してやりたいと思います。

何故に、私が近づくと「シャーッ!」と言うのかを。

わからない。

本当にネコはわからない。

何はともあれ、相手を理解しようとする姿勢が、動物を飼う上で大事と思うのです。